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2010/02/24

En habitant l'époque

バーバリーは素晴らしかったですね、どうも僕です。
『時代を着る:ファッション研究誌『DRESSTUDY』アンソロジー』をようやく読み終えました。



ファッション研究誌Dresstudyが創刊25周年を迎えたのを記念し、掲載された論文やエッセー、対談などを再録した本です。
50号までに掲載した記事から35点が選ばれており、ファッション・衣服についての考察が様々な切り口で述べられています。トレンド的な「ファッション」ではないです。かなりボリュームあり。


内容は5章に分かれていて
「着るものと脱ぐもの」
「拡散するまなざし」
「文学の装置としての服飾」
「見られる男性」
「衣服の枠を超えて」
という切り口です。
ここ最近の論文から20-30年前のものまで掲載されているため内容も多岐にわたっています。僕は絵画に詳しくないので、全くわからないところなどもありました。


面白かったのは
ボディ→スキンへの移行の理由と服の変化
「いろ」について。「いろ」の言葉の意味の説明やヴィクターのコレクション、鏡についての考察
ダンディズム、ジェンダーレスやスーツを着ることの意味、なぜ黒服を着るのか 見られる男性
ですかね。
特に今のジェンダーレス化している男性ファッションへの変遷が見られるのはいいですね。服そのものから着こなし方を重視するようになる考え方の変化、女性の美の基準を決めてきた男性が、今度はその領域に自ら入り込もうとしている、みたいな。


小林康夫氏のイッセイミヤケ試論
『ファッションは、肉体にもっとも近い文化であるが故に一層、もっとも根底的な意味で、人間の「自由」の表現であり、「自由」の装置でなければならない。』
この言葉は覚えておきたいです。


おしまい。

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